バンクーバーの特徴は、街と自然のあいだに移動時間がほとんど無いことです。ダウンタウンの端から歩いて入れる場所に、400ヘクタールの温帯雨林があります。ビル街と原生林が地続きになっている都市は、そう多くありません。

ただし「バンクーバー周辺」とひとくくりにされる見どころは、実は3方向に散っています。街の中、入り江を渡った北側、そして海を渡った島。どれも半日から1日で行けますが、渡り方が違います。この記事では、空港に着いてから帰るまでを順に並べます。

3方向の位置関係

街の中に3つ、入り江の北側に1つ、そして海の向こうのビクトリアに2つ。地図で見ると、ブッチャートガーデンとビクトリアの宿だけが離れた島にあるのが分かります。

1倍

ドラッグとピンチで動かせます。ピンを押すと、その場所へ飛びます。

空港から街へ:鉄道が1本で着きます

玄関口はバンクーバー国際空港(YVR)です。市内へは鉄道で行けます。スカイトレインのカナダ線が、空港の駅とダウンタウンのウォーターフロント駅を直接結んでいます。乗り換えはありません。

移動カナダ・バンクーバー

カナダライン(スカイトレイン)

  • ダウンタウンのウォーターフロント駅、バンクーバー国際空港(YVR)、リッチモンドを結ぶ路線。空港側の駅はYVR–Airport駅
  • バンクーバーの鉄道はスカイトレインと呼ばれ、エキスポ線・ミレニアム線・カナダ線の3路線がある。空港へ行くのはカナダ線だけ

ウォーターフロント駅は、この記事に出てくる乗り物の起点でもあります。ノースバンクーバーへ渡るシーバスも、キャピラノの無料シャトルが出るカナダプレイスも、ここから歩いてすぐです。宿をウォーターフロント駅の近くに取ると、3方向のどこへ行くにも楽になります。

街の中の動き方

街の中の見どころは、歩きと鉄道で足ります。ダウンタウンは平らで、ガスタウンからスタンレーパークの入口までは海沿いを歩けます。

入り江の北側へ渡るのは船です。シーバスはウォーターフロント駅から12分で対岸のロンズデール・キーに着きます。日中は15分ごとに出ているので、時刻表を気にせず乗れます。

移動カナダ・バンクーバー/ノースバンクーバー

シーバス

  • ダウンタウンのウォーターフロント駅とノースバンクーバーのロンズデール・キーを結ぶ旅客フェリー。バラード入江を12分で渡る
  • 日中は15分間隔。1隻に395人乗れる
  • ウォーターフロント駅からシーバスへ通じる扉は始発の10分前に開き、最終便の2分前に閉まる

キャピラノ吊り橋へは、シーバスに乗らなくても行けます。パークがダウンタウンから無料のシャトルを出しています。

移動カナダ・バンクーバー(ダウンタウン)〜ノースバンクーバー

キャピラノ吊り橋パークの無料シャトル

  • ダウンタウンとパークを結ぶ無料のシャトルバスが、年中動いている。主な乗り場はカナダプレイス(クルーズターミナル。2つのコンベンションセンターの間)で、パークまで約20分
  • 席は先着順
  • カナダプレイスとパークで、当日の手荷物預かりがある
出典www.capbridge.com/shuttle-schedule/確認日

街の中:スタンレーパーク、グランビルアイランド、ガスタウン

スタンレーパークのシーウォール。海の向こうにダウンタウンが見える
スタンレーパークのシーウォール。海の向こうにダウンタウンが見える写真:Dietmar Rabich / CC BY-SA 4.0
見どころカナダ・バンクーバー

スタンレーパーク

時間
6:00〜22:00(掲示がある場合を除く)。トイレは夜明けから日没まで
  • 400ヘクタールの西海岸の温帯雨林がそのまま都市公園になっている。バンクーバーで最初の、いちばん大きい公園
  • 海沿いのシーウォール、ビーチ、先住民のトーテムポール、カナダ最大の水族館がこの中にある

公園というより森です。海沿いを一周する「シーウォール」を歩くか自転車で回るのが定番で、園内にはビーチもトーテムポールもカナダ最大の水族館もあります。開いているのは6時から22時まで(掲示がある場合を除く)。トイレは夜明けから日没までなので、早朝や夜に入るなら先に済ませておくことです。

グランビルアイランドのパブリックマーケット
グランビルアイランドのパブリックマーケット写真:Ymblanter / CC BY-SA 4.0
見どころカナダ・バンクーバー

グランビルアイランド

  • パブリックマーケット(生鮮と食べ物)、ネットロフト、職人の工房が集まるアーティザン地区、キッズマーケットに分かれている
  • 店ごとに営業時間が違うので、目当ての店があるなら個別に確かめる
出典granvilleisland.com/public-market確認日

橋の下の元・工業地帯が、市場と工房の集まりになっています。パブリックマーケット、手工芸の工房が並ぶアーティザン地区、子ども向けのキッズマーケットに分かれています。店ごとに営業時間が違うので、目当てがあるなら個別に確認してください。昼をここで済ませると、午後の予定が組みやすくなります。

ガスタウンの蒸気時計
ガスタウンの蒸気時計写真:Dietmar Rabich / CC BY-SA 4.0
見どころカナダ・バンクーバー

ガスタウン

  • 石畳の通りにれんが造りの建物が並ぶ、バンクーバーで最も古い街区のひとつ。1867年に始まった
  • 2009年にカナダの国定史跡に指定された
  • 蒸気時計は1977年に作られたもので、蒸気で動く時計は世界に数えるほどしかない
  • 6ブロックほどの範囲に小さな店が集まる

ウォーターフロント駅のすぐ東側です。石畳とれんがの街区で、1867年に始まったバンクーバーで最も古い一角です。角に立つ蒸気時計は1977年製で、蒸気で動く時計は世界に数えるほどしかありません。夕方に宿へ戻る途中で寄れる場所なので、わざわざ時間を取らなくても見られます。

入り江の北側:キャピラノ吊り橋

キャピラノ吊り橋
キャピラノ吊り橋写真:Markus Säynevirta / CC BY-SA 4.0
見どころカナダ・ノースバンクーバー

キャピラノ吊り橋パーク

時間
デイチケットは8:30〜17:00。17:00以降はトワイライト料金(25%引き、2026年10月8日まで)
  • チケットは到着する時間帯を選ぶ時間指定制。選んだ枠に着けば、あとは何時間いてもよい
  • 1枚の入園券で園内のすべての施設に入れる
出典www.capbridge.com/tickets-and-hours/確認日

ここは対岸のノースバンクーバーです。上に書いたとおり、無料シャトルかシーバスで渡ります。

チケットで気をつけるのは、到着する時間帯を選ぶ時間指定制だという点です。選んだ枠に着けば、そのあとは何時間いてもかまいません。デイチケットは8時30分から17時まで。17時以降に入る「トワイライト」なら25%引きで、これは2026年10月8日までと公式に書かれています。夕方から動ける日程なら、ここを1日の最後に回す手があります。

海の向こう:ビクトリアとブッチャートガーデン

ここだけは本土ではありません。ブッチャートガーデンはバンクーバー島の、ビクトリアの近くにあります。「バンクーバー観光」の一覧に並んでいることが多いのですが、片道の移動に1時間半から半日かかる別の島だと思って日程を組んでください。

渡り方は4つあります。安いのはフェリー、速いのは水上飛行機です。

移動カナダ・バンクーバー〜ビクトリア

本土からビクトリアへの渡り方

  • BCフェリーがツワッセン(本土側)とスワーツベイ(ビクトリア側)を直行で結び、所要1時間35分。車も徒歩客も自転車も乗れる
  • 水上飛行機はダウンタウン同士を結ぶ。ハーバーエアが35分、シーエアが30分
  • ヘリコプター(ヘリジェット)はバンクーバーのダウンタウンからビクトリアのジェームズベイまで35分
  • 飛行機はバンクーバー国際空港(YVR)からビクトリア国際空港(YYJ)まで30分

フェリーの港(ツワッセン)はバンクーバーの街から南へ離れているので、港までの移動も見込む必要があります。水上飛行機はダウンタウンの港から港へ飛ぶので、乗り場までの移動がほとんど要りません。日帰りで往復するなら、行きか帰りのどちらかを水上飛行機にすると、庭園にいられる時間が増えます。

ブッチャートガーデンのサンクンガーデン
ブッチャートガーデンのサンクンガーデン写真:Warfieldian / CC BY-SA 3.0
見どころカナダ・ブリティッシュコロンビア州(ブレントウッド・ベイ)

ブッチャートガーデン

時間
2026年は 6月1日〜9月15日 月・火 9:00〜17:00、水〜日 9:00〜22:00/9月16〜30日 毎日 9:00〜17:00/10月 9:00〜16:00/11月 10:00〜16:30(いずれも入場ゲートの時刻。閉門の1時間後まで園内は見られる)
料金
大人(18歳以上):夏(6月1日〜9月30日)44.25カナダドル/10月 36.75/11月 28.60(税込)。13〜17歳は大人の半額、5〜12歳は3.00〜5.00
  • 一年じゅう開いているが、時間も料金も季節で変わる。夏がいちばん高く、11月がいちばん安い
  • 夏の水〜日曜は22時まで開いている。夜の庭は昼とは別の見え方になる
  • 屋外の催し(夏の花火など)は、山火事や州の非常事態宣言で直前に中止になることがある。2026年8月22日にも、その日の花火を中止する告知が公式サイトの先頭に出ていた
  • バンクーバー本土ではなくバンクーバー島にある。ビクトリアの近くで、本土からはフェリーか飛行機
出典butchartgardens.com/hours-rates/確認日

料金と時間は季節で変わります。夏は大人44.25カナダドルで、10月は36.75、11月は28.60まで下がります。時間は入場ゲートの時刻で、ゲートが閉まったあとも1時間は園内を見られると公式が書いているので、閉門ぎりぎりに入っても追い出されるわけではありません。夏の水曜から日曜は22時まで開いていて、昼とは別の庭が見られます。

ビクトリアのインナーハーバーと、港に面したフェアモント・エンプレス
ビクトリアのインナーハーバーと、港に面したフェアモント・エンプレス写真:DXR / CC BY-SA 4.0

ビクトリアの街そのものは、港を囲むように歩けます。水上飛行機の発着場、州議事堂の建物、そして古いホテルが、ひとつの港に面して並んでいます。庭園だけ見て帰るより、港で1時間歩く時間を残しておくと、島まで来た甲斐があります。

食べるもの:市場、ホットドッグ、炙り寿司

バンクーバーは日本の食材と縁が深い街です。有名な店の中から、公式サイトで場所と時間を確かめられた2軒を挙げます。

食事カナダ・バンクーバー(ダウンタウン)

JAPADOG(ロブソン通り店)

住所
530 Robson St, Vancouver, BC
時間
10:00〜22:00(ロブソン通り店)
  • 黒豚や神戸牛のソーセージに、日本から取り寄せた材料のソースを合わせた日本風ホットドッグの店。バンクーバーを代表する食べ物のひとつだと公式が名乗っている
  • 店ごとにメニューが少しずつ違う
出典japadog.com/確認日

日本風のホットドッグを出す屋台から始まった店で、いまはダウンタウンに何店かあります。黒豚や神戸牛のソーセージに、日本から取り寄せた材料で作ったソースを合わせています。ロブソン通りの店は10時から22時まで開いているので、歩いている途中で小腹を満たすのに向いています。

食事カナダ・バンクーバー(ウォーターフロント)

Miku(ミク)

住所
70-200 Granville Street, Granville Square, Vancouver(カナダプレイスの近く)
時間
月〜金 11:30〜22:00/土・日 12:00〜22:00
  • 炙り寿司(Aburi)をバンクーバーに持ち込んだ店で、2008年開店。日本の技法に西海岸の素材を合わせる、と公式が説明している
  • ウォーターフロント駅とカナダプレイスのすぐそば。シーバスやカナダ線の乗り場と同じ場所
出典mikurestaurant.com/contact/確認日

炙り寿司をバンクーバーに持ち込んだ店です。場所がウォーターフロント駅とカナダプレイスのすぐそばなので、シーバスやシャトルの前後に組み込めます。土日は12時からなので、週末の昼は少し遅めになります。

昼を軽く済ませるなら、グランビルアイランドのパブリックマーケットが分かりやすい選択です。魚も総菜も焼き菓子も、ひとつの建物の中でそろいます。

泊まる場所:街の城と、海辺の城

バンクーバーとビクトリアには、どちらも「城」と呼ばれる古いホテルがあります。同じフェアモントの系列で、公式サイトに開業年と場所が書かれています。

宿カナダ・バンクーバー(ダウンタウン)

フェアモント・ホテル・バンクーバー

住所
900 West Georgia Street, Vancouver, BC V6C 2W6
系列
フェアモント(アコー)
  • 1939年開業。英国王室夫妻の訪問で名を上げた、公式が「街の中の城」と呼ぶ古いホテル。アールデコの内装
  • ダウンタウンの真ん中で、スタンレーパークもガスタウンも歩ける距離
出典www.fairmont.com/hotel-vancouver/確認日

1939年開業で、ダウンタウンの真ん中に建っています。スタンレーパークもガスタウンもウォーターフロント駅も歩ける距離なので、この記事の街の中の見どころは全部、ここを起点に回れます。

宿カナダ・ビクトリア(インナーハーバー)

フェアモント・エンプレス

住所
721 Government Street, Victoria, BC V8W 1W5
系列
フェアモント(アコー)
  • ビクトリアのインナーハーバーに面して建つ。公式は「海辺の城」と呼んでいる
  • ダウンタウンまで歩いてすぐ。港に着く水上飛行機の発着場からも近い
出典www.fairmont.com/empress-victoria/確認日

ビクトリアの港に面したホテルです。ここに1泊してビクトリアに泊まる旅程にすると、フェリーの時間に追われずにブッチャートガーデンの夜まで見られます。日帰りにするか、島で1泊するか。この記事の日程がいちばん変わる分かれ目です。

2泊3日で回るなら

ここまでの場所を、実際に回れる形に並べます。ビクトリアは日帰りで組みました。

DAY 1街の中を歩く

空港からカナダ線でウォーターフロント駅へ

宿に荷物を預けて身軽になります。宿がウォーターフロント駅の近くなら、そのままガスタウンを抜けて歩き始められます。

グランビルアイランドで昼食

パブリックマーケットで好きなものを選びます。店ごとに時間が違うので、目当てがあるなら先に確認を。

スタンレーパークのシーウォール

全部歩くと長いので、自転車を借りるか、海沿いの一部だけ歩いて戻ります。22時まで開いています。

Miku(ミク)で炙り寿司

ウォーターフロント駅のそばなので、公園から戻る道の途中で寄れます。

DAY 2入り江を渡って吊り橋へ

カナダプレイスから無料シャトルでキャピラノ吊り橋パークへ

約20分で着きます。チケットは時間指定なので、到着の枠を先に押さえておきます。

シーバスで戻る

帰りは対岸のロンズデール・キーからシーバスに乗ると、入り江を船から見られます。12分でウォーターフロント駅です。

JAPADOG(ロブソン通り店)で軽く、あとは街歩き

翌朝が早いので、夜は軽めにしておきます。

DAY 3海を渡ってビクトリアへ

ツワッセンからフェリーでスワーツベイへ

1時間35分の船旅です。港までの移動があるので、朝は早く出ます。

ブッチャートガーデン

季節で閉まる時間が違います。10月は16時、11月は16時30分がゲートの時刻です。

ビクトリアの港を歩く

フェアモント・エンプレスの前の港を1時間ほど歩きます。

水上飛行機でバンクーバーの港へ

35分でダウンタウンに戻れます。帰りをフェリーにするなら、港までの移動を含めて3時間ほど見ておきます。

行く前に、これだけ確認してください

この記事で確認した出典

  1. 01
    カナダライン(スカイトレイン)トランスリンク(バンクーバー都市圏の公共交通)公式サイト「SkyTrain」確認日:2026.09.10/公式の路線案内ページを直接取得
  2. 02
    シーバストランスリンク(バンクーバー都市圏の公共交通)公式サイト「SeaBus」確認日:2026.09.10/公式の路線案内ページを直接取得
  3. 03
    キャピラノ吊り橋パークの無料シャトルキャピラノ吊り橋パーク 公式サイト「Free Shuttle Schedule」確認日:2026.09.10/公式のシャトル案内ページを直接取得
  4. 04
    スタンレーパークバンクーバー市 公式サイト「Stanley Park」確認日:2026.08.22/市の公式ページをブラウザで開いて確認
  5. 05
    グランビルアイランドグランビルアイランド 公式サイト「Explore the Public Market」確認日:2026.08.22/公式サイトを直接取得
  6. 06
    ガスタウンデスティネーション・バンクーバー(公式観光局)「Gastown」確認日:2026.09.10/公式観光局の街区案内ページを直接取得
  7. 07
    キャピラノ吊り橋パークキャピラノ吊り橋パーク 公式サイト「Official Tickets and Hours」確認日:2026.09.10/公式のチケットページを直接取得
  8. 08
    本土からビクトリアへの渡り方デスティネーション・グレーター・ビクトリア(公式観光局)「Getting Here」確認日:2026.09.10/公式観光局のアクセス案内ページを直接取得
  9. 09
    ブッチャートガーデンブッチャートガーデン 公式サイト「Hours & Rates」確認日:2026.09.10/公式の時間・料金ページを直接取得
  10. 10
    JAPADOG(ロブソン通り店)JAPADOG 公式サイト確認日:2026.09.10/公式サイトの店舗案内を直接取得
  11. 11
    Miku(ミク)Miku 公式サイト「Contact」確認日:2026.09.10/公式サイトの案内ページを取得
  12. 12
    フェアモント・ホテル・バンクーバーフェアモント・ホテル・バンクーバー 公式サイト確認日:2026.09.10/公式サイトのホテル案内を直接取得
  13. 13
    フェアモント・エンプレスフェアモント・エンプレス 公式サイト確認日:2026.09.10/公式サイトのホテル案内を直接取得